次の項目では、それぞれ6つの項目がきちんと使えているかどうかを確認していきます。
@膝の安全装置とは?
骨の模型を使って、膝の部分を骨だけで立たせようとすると、非常にぐらぐらとして不安定です。
では、膝の骨にゴムの円板やベルトをつけるとどうでしょうか?
歩くとき体が傾いたり、立ちあがる時にお辞儀をしないなど。
これは、股関節周りや胴体の筋力が足りないと、起こりやすい動きです。
c.栄養不足
膝の血管は、深部までは到達していません。
奥の軟骨部分はどのように、栄養を行き来させているのでしょうか。
これは、膝だけでなく足首まわりや股関節が硬いと起こりやすい動きです。
b.引っ張り
引っ張りは胴体が横や後ろに傾いてしまった時に、膝で体重を支えなければならない時に起こります。
具体的には、立ち上がりや歩くとき、こんな動きをしてしまうことです。
老廃物
新しい栄養
実は、膝の軟骨は水を含んだスポンジのような作りをしています。
荷重がかかると、中の老廃物が水分と一緒に流れ、荷重をやめると新しい栄養が水分と一緒に取り込まれる仕組みになっています。
あら、不思議。
今度は、手を加えなくても立っていられるようになりました。
このレントゲンには映らない骨以外の組織(軟部組織)が、膝の安全装置の正体です。
具体的には、筋肉・靭帯、関節包、軟骨、半月板、靭帯など。
しかし、これらを有効に使うとは、一体どういうことでしょう。
実は膝の安全装置には、弱点があったんです。
後
前
外
内
つまり適度な荷重が、軟骨の栄養補給には大切なのです。
また、新しい栄養が取り込めるよう、栄養もきちんと補いましょう。
d.その他
「転ばない」もしくは「転びかけた際、苦手な状態にならない」ためのバランス能力。
気付かずに膝に苦手な状況をつくっていないか、習慣(くせ)。
この2つも、安全装置を有効に使うために大切です。
膝は、@圧迫+ねじれ Aひっぱり B栄養不足の状態に弱いと言われています。
これら苦手な状態が一定を超えると、安全装置が危険を知らせるために痛みを発してきます。
膝を苦手な状態にしないことが「膝の安全装置をフル活用する」ということです。
では、これらの3つの状態をもう少し詳しく見ていきましょう。
a.圧迫+ねじれ
圧迫は膝を深く曲げたり、体重をかけることです。
ここに捻じれが加わると、安全装置の苦手な状態になってしまいます。
具体的には下のように、膝とつま先が違う方向を向いてしまうことです。